お米の分類 -お米を知るために-

お米を知るためには、いろいろなお米を目的に合わせて比較します。そのために、一般的な分類方法を知っておくと便利です。

1. 精米の程度による分類

精米とは、玄米(稲の種子)から外皮、糠(ぬか)、胚芽などを取り除いて白米に加工する過程です。この過程では、玄米の栄養素の一部が失われますが、消化しやすく、味や食感が改善されます。

白米
玄米から胚芽と米ぬかを取り除いたもの。日本で最も一般的な形態で、炊き上がりが柔らかく、消化が良い。
玄米
米の栄養が最も豊富。ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で、健康志向の方に人気。
発芽玄米
玄米を一定の湿度と温度で発芽させたもの。発芽により栄養価が高まり、特にギャバ(GABA)などの成分が増加します。
分づき米
5分づき、7分づきなど、磨かれ方によって種類があります。玄米と白米の中間の栄養価と食感を持つ。

2. 米粒の形状による分類

米は粒の形状によって丸型、中間型、長型に分類され、それぞれ異なる特徴を持ち、料理に適した種類が選ばれます。

丸型
新潟県産コシヒカリや秋田県産あきたこまちなどが代表。粘り気があり、おにぎりや寿司米に適しています。
中間型
兵庫県産ヒノヒカリや岡山県産きぬむすめなどが該当。粘り気とほぐれやすさのバランスが取れており、様々な料理に適しています。
長型
米国産のカルローズやオーストラリア産のジャスミン米など。パラパラとした食感で、ピラフやチャーハンに向いています。

3. 用途による分類

米は用途によって食用、酒造、もち米、飼料、種子米などに分類できます。用途により、必要とされる特性が異なります。

食用米
日常的に食事として使用される一般的な米。
酒造米
山田錦や五百万石などが有名。酒米は粒が大きく、磨きやすい特性があります。
もち米(糯米)
非常に粘りが強く、お餅や団子、おこわなどの加工食品に使用。
飼料米
家畜の飼料として使用される米。食用に比べて品質基準が異なります。
種子米
次の作物を栽培するための種として使用される米。品種の特性を維持するため、厳選されます。

4. 品種による分類

日本には約300種類以上の米品種があり、それぞれ独自の特徴を持っています。代表的な品種には、粘りと光沢のあるコシヒカリ、さっぱりとした味わいのあきたこまち、柔らかい食感のひとめぼれなどがあります。

コシヒカリ
粘りと光沢が特徴。日本全国で広く栽培されています。
あきたこまち
さっぱりとした味わいで、粘りが少なめ。秋田県が原産です。
ひとめぼれ
粒が揃っており、柔らかい食感が特徴。主に東北地方で栽培されています。

より詳細な情報は、農林水産省のサイトで検索すると見つかります。
農林水産省 米 品種

5. 栽培方法による分類

米の栽培方法には、環境や健康への配慮に基づいた様々なアプローチがあります。有機栽培や減農薬栽培など、それぞれの方法は特有の特徴を持ち、消費者のニーズに応じて選ばれます。

有機栽培米
農薬や化学肥料を使用せずに栽培。環境に配慮し、自然な味わいが特徴です。
減農薬栽培米
農薬の使用を通常の半分以下に抑えて栽培。健康志向の消費者に選ばれることが多いです。
無農薬栽培米
農薬を一切使用せずに栽培。自然の力に頼った栽培方法で、環境保全に貢献します。
循環型栽培米
農場内での資源循環を重視し、持続可能な農業を目指して栽培。地域の自然環境を活かした方法です。

様々なお米の分類を駆け足でまとめました。これ以外にも、育てやすさや栄養価など、比較のための分類は無数にあります。目的に合わせて適切な分類を探してみてください。

より詳細で正確な情報を探すには、インターネットの政府ドメイン上(.go.jp)の情報を探すとよいと思います。
go.jp お米